花と、空と、リモンチェッロ/ Flower, Sky, and Limoncello

平和で美しく、ご機嫌な地球のために。For Peace, Beauty, and Joy on the Earth.

ミシェル・ウーとベリタス(真実) - Michelle Wu and Veritas (truth)

ミシェル・ウィーといえば、韓国系アメリカ人の女子プロゴルファー。長身で男子顔負けの飛距離を誇り、実際男子プロの試合にも出場して話題となった。10年以上前のことだ。

先週のボストン・グローブ紙の見出しに、その懐かしい名前を見つけた、と思ったら一文字違いのミシェル・ウー。こちらは台湾系アメリカ人で、37歳のボストン市長。ハーバード大学の卒業式にゲストとして呼ばれてスピーチした。

彼女はそこで、大学の校章に書かれている ”veritas(真実)”を引用して、①自分の真実に向き合い、②真実を語り、③真実に挑戦すること、を卒業生に期待した。

①では自分をもっと大切にするよう、②はフェイク・ニュースなどの現状を民主主義の危機と捉えて、③は市長としてバス・地下鉄の無料化に取り組んでいることを例に挙げて、訴えた。

この時代に公共料金無料化か?と感じる人も多いだろうし、実際無理だと言ってた市民も多い。しかし大学卒業直後に発病した母親の看病と妹たちの養育をしながら、喫茶店で生計を立てていた体験をもとに、そのような状況の市民に最も必要なことの一つは「無料の足の確保」であると確信した。一見不可能と思われることも真実であれば実現できると、「政治から一番遠い学生だった」彼女が市長に立候補・当選して、その挑戦を実行している。

4月に13年ぶりに訪れたボストンで「空港〜市内の無料バスサービスは臨時休止中」との掲示を見て、驚いた。空港ターミナル間の無料サービスはよく見るけど、市内までもが無料とは⁉️

彼女の挑戦の成果が就任1年目にして出てきてたということだろうか?女性として、アジア系として、また有色人種として史上初のボストン市長となった彼女の「真実への挑戦」から、目が離せない。