花と、空と、リモンチェッロ/ Flower, Sky, and Limoncello

平和で美しく、ご機嫌な地球のために。For Peace, Beauty, and Joy on the Earth.

君は一人じゃない - You’ll Never Walk Alone

"alone" を巡る雑感、第2弾(^^)…

 

昨年あれよあれよという間に世界中に広がった新型コロナウィルス、COVID-19。ロックダウンして閑散とした街中に流れる "You'll Never Walk Alone"と、それを家で聴き口ずさむ人々の ニュースを観て、自然と涙したことを思い出した。2020年3月20日午前7:45(英国時間)、BBCをはじめとするヨーロッパ諸国のラジオ局が一斉にオンエアしたのだった。

 

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When you walk through a storm
君が嵐の中を歩くとき

Hold your head up high
顔をしっかりと上げるんだ

And don't be afraid of the dark
決して暗闇を恐れないで

 

At the end of the storm
嵐の向こうには

Is a golden sky
黄金色の空がある

And the sweet silver song of a lark
雲雀が甘い銀色の歌を美しくさえずっている

 

Walk on through the wind
歩き続けよう 風の中を

Walk on through the rain
歩き続けよう 雨に濡れても

Though your dreams be tossed and blown
君の夢が投げ飛ばされ、吹き飛ばされても

 

Walk on walk on
歩き続けよう 歩き続けるんだ

With hope in your heart
希望を胸に

And you'll never walk alone
そして君は決してひとりで歩いていくんじゃない

You'll never walk alone
君はこれから決して一人じゃないんだ

 

もともと1945年にミュージカル「回転木馬(Carousel)」で歌われたこの歌は、後にGerry & the Pacemakers' がカバーして、1963年英国ヒットチャートでNo.1になった。サッカーのリバプールFCや東京FCの応援歌としても有名だ。リバプールFCファンは曲名の頭文字を取って "YNWA" と略記し、東京FCファンは「ユルネバ」と呼んで愛唱してるらしい。

 

思い起こせば米国が悲しみに沈んだ2001年の9.11の時もバーバラ・ストライザンドがエミー賞授賞式で歌い、東日本大震災の直後にリバプールFCから届いた励ましのメッセージの最後に "YNWA" とあった。ここでも "alone" は、未来意思の助動詞 "will" と強い否定の "never" との組み合わせによって、「これから先、絶対に一人じゃない」という力強いメッセージになる。

「二度と寂しくなんかさせないよ。」

「遠くにいても、あなたのことを想っているよ。」

「離れていても一人じゃないよ。」

 

一人でこの世に生まれ来て、去るときもまた一人。人生時には思い通り行かず、絶望してこの世の終わりと思ってしまうこともある。しかし地上にいる間は、すなわち生きている間は、「一人じゃない」という連帯の言葉(歌)が、人々の心に希望と勇気の火を灯す。

 

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