花と、空と、リモンチェッロ/ Flower, Sky, and Limoncello

平和で美しく、ご機嫌な地球のために。For Peace, Beauty, and Joy on the Earth.

小江戸大江戸マラソン

今日(2021/3/27)から2日間、埼玉県川越市をスタートして東京を巡り、また川越に帰ってくる、小江戸大江戸ウルトラマラソンが開催される。コロナ禍で中止になる大会が相次ぐ中、当初の2月から1ヶ月延期して開催に漕ぎつけた。

今大会は今年で11回目。もともとギリシアスパルタスロン250kmという大会があり、その出場資格を満たす200km以上のマラソン大会が東京に無かったので、スパルタスロンに出たいランナーが始めたというのが、開催のエピソードだ。

そもそもスパルタスロンレースも、ヘロドトスの書いた歴史上の話が本当かどうか確かめたことから始まった。紀元前490年、ペルシア軍がギリシアに上陸し、海洋都市国家アテネに攻めることは明らかだった。アテネは援軍を求めてフィーディピデス(Pheidippides)を陸軍国スパルタに送る。健脚の彼は二昼夜走り続けてスパルタにたどり着き任務を果たす。ヘロドトスによればスパルタは要請に応じて2,000人の兵士を送ったが、アテネ軍はマラトンに陣取るペルシア軍に奇襲攻撃をかけ、援軍到着前に勝負は決したという。有名なマラトンの戦いだ。

「人間が250kmを48時間で走れるものなのか?」それまでギリシア史家の物語として認識されていたこの逸話に真正面から取り組んだ人たちがいた。英国軍である。大英帝国の歴史や英国人のユーモアが感じられるが、彼らは実際にスパルタに行って現地を走り、その可能性を実証した。そして、それは面白いと、ウルトラマラソンレース、スパルタン250が始まる。そして日本で小江戸大江戸が。

小江戸大江戸には3つのレースがある。川越蓮馨寺をスタートして北へ。大きく荒川沿いを走って帰る「小江戸」90km。同じく蓮馨寺を発って川越街道を南下し、東京都庁から東京タワー、勝鬨橋浅草寺などをぐるりと廻って川越に戻る「大江戸」206km。そして一度蓮馨寺に戻って、また途中の秋ヶ瀬まで行って帰ってくる「おかわり」付きの230km。約700名が満開の桜が待つ小江戸大江戸路を走る。